不動産会社の内装。賃貸オフィスゆえに床・壁・天井をいじらず、入口から見通せる奥の大窓の眺望や開放感を引込み、机上や社長室は見せない視覚的仕掛けを、集成材をずらして積んだ家具のみで設え、社員が羽を休める巣のような安穏な場を目指しました。
会議スペースは「喫煙者の多いお客様が気軽に立ち寄れる憩いの分煙空間を兼ねて」との要望から入口脇に置き、街路樹を見通せる目線の高さのみ開け、その上下を垂れ壁とソファの背板で楕円形に囲み、機械類や活性炭天井の工夫と合わせてさりげなく分煙を達成しつつ、板のズレを塞ぐ水平面も本やグラスを置ける小棚として活用し、落ち着けるバーラウンジのように設えました。