密集した市街地に計画した、園児がのびのび遊べ保育士も保護者も安心出来る「家」、体を動かし考える力を養う「公園」、命の尊さや食への感謝を知る「学び舎」、および天井川の氾濫の際には地域の拠り所となる「砦」の、4つを兼ねる保育園。
近隣への配慮から平面は三方を閉じ公園にのみ開いたC型、立面は街並に合わせ分割。水害・火災時で上下へ逃げ分けられる回遊動線のうち、屋上へのスロープや大階段は年齢に応じた天井高や備蓄庫を生み出すとともに、園児と職員、地域住民を含めた数百名が、腰掛けながら救助を待つことが出来る設えとしている。
そうした様々なバランスを保ちながら、社会の変化に長期的に追随できる柔軟さをもつ、質と強度の高い空間を目指した。
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