崖の先に建つ家族4人の住宅。室内には盆地を見下す豊かな眺望、屋外には娘達が走り回れる空間を最大に確保すべく、擁壁安息角以深に埋めた基礎からスラブをせり出す断面を提案。内外装はフランス帰りの夫婦の要望から、水平連続窓、スロープ、白壁とパステルカラー等の近代表現を断片的に引用した上、本建築固有の立体回遊性を示唆するリボン状の鋼板で全体をくるみました。 プランは、2つの子供室間に専用トイレとクローゼットを設え、リビングを通らず水回りや玄関とを行き来できる個室のプライバシーの高い「下宿的構成」に敢えてすることで、娘らが長く家にいてくれるようにとの願いに応えています。