医院併用建築の奥で長年暮らしつつ地域医療を支えてきた元院長
夫婦のため、息子たちが終の棲家として別棟に新築した住宅。
視線を避けるため、主室を全て2階に持ち上げた上、駐車場側は
テラスごとルーバーで覆い、屋根もフラットな平入とする一方、
妻側は周囲の街並と家形の屋根が揃う、木造の切妻としました。
RC造の1階は車庫兼ポーチ左右に宿直室を配置し、背部に現場
発生土を2階レベルまで埋め戻して落ち着いた裏庭を設けました。
温かい木架構で覆われたワンルームの2階居室は、将来的には医
院や介護機能を補完するデイサービスなどに転用可能で、高齢化
の進む郊外の健康を今後も担える拠点としても配慮しました。